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2015.06.19 (Fri)

浮世絵展で発見した?

今日は料理を離れて、昨日行って来た「肉筆浮世絵展」の話です。
場所は大阪天王寺にある大阪市立美術館
天王寺も物凄く久しぶり、あべのハルカスも初めて見ましたが、相変わらず大阪ってビルが多いな

そんな事を思いながら美術館へ歩いて行きました。
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ここは初めて・・・・なんと申しましょうか・・・普通(笑)

いよいよ中に入ります。
シカゴ ウエストンコレクション
肉筆浮世絵 美の競艶 ~浮世絵師が描いた江戸美人100選~
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ここからは写真がありませんのでお話を中心にお伝えします。

まずは浮世絵とは
小難しい話は分かりませんが、僕なりに理解してる内容で脱線一杯で説明してみます。

いつの世にも存在する唯一の絶対
全ての人間は必ず死ぬ、それは天皇であっても乞食であっても同じこと
だけど天皇を中心とする皇族貴族は自分だけは、死後は極楽へいきたい、平民は皆地獄へ行くのだ
そして自分の力の限り、仏教に対して最大限の祀りを行うのです。

この政(まつりごと)が政治なのです。
でもそれでは身も蓋も無いので、庶民の生活のため、護国豊穣を祈願としてお祭りを行ってたのです。
それが京都の祇園祭りや葵祀りで庶民も少しは楽しんだ?のです。
その時笛や太鼓、踊り等もあったみたいで踊り子の白拍子などもいました。

その後は、戦国の時代になって庶民は苦しみますが、家康によって統治され江戸時代になった頃には
庶民にも余裕というか諦めというのか、人間はいつかは死ぬのだから生きてるうちに楽しもう
そういう考え方が生まれてきたのです。

この時、派手な変った着物を着て踊った芝居のような役者を 字は違えど「かぶき者」と言ったようです。
この時の主流は女性で「歌舞姫」とか「歌舞奴」とか言われ、今で言う女優さんや舞台ダンサーなのです。
こういう世(風俗)を浮世と言ってるのです。
この女性を描いたのが最初の浮世絵で、今回の「肉筆浮世絵」なんですね
この展覧会でも立姿美人図というのが凄く多いのですが、全て女性なんです。

でも現代の一般的に言われる浮世絵は、この後なんですが少し違います。
この歌舞姫がエロチック過ぎて、御上から禁止令が出され芝居小屋が女人禁制になります。
そこで男が仕方なく女形になって、男だけで芝居を続けたのが現代の歌舞伎となる訳です。

この当時の女形で有名になったのが坂田藤十郎で、今でもその名前を受け継がれてるのですよ
その当時のブロマイド的存在だったのが、今よく知られてるの版画の浮世絵なんです。
版画ですから沢山刷って出回ったのですね
女性には凄い人気で賑わったようです。
それに反して肉筆浮世絵は、直接筆で書くので1枚しか存在しませんから、凄く貴重な作品なのです。

版画の浮世絵の役者って、その時の顔と今の歌舞伎役者の化粧が一緒でしょ
それ程、当時の文化を継承するに重要な役割を浮世絵がしてるのですね
でも江戸時代であの絵を何枚も刷るなんて凄い技術だなと改めてビックリです。


今回は老眼鏡も持って行ってましたのでじっくり見ました。
物凄く細かいのですが、何といっても一番凄いのが着物の美しさ
艶やかという言葉がピッタリで、今でもそれを見たら見とれるんじゃないかと思います。

それを見ながら思ったのですが、先日、京都きものプラザが倒産しましたし、神戸元町にあった
着物の大阪大進が店を閉めました。
着物を着る機会も凄く減ったから、お店の経営も大変だと思いますが
こういう伝統文化はなんとか残って欲しいなと思った次第です。

そうそう浮世絵展で発見したのは何?

それは江戸の美人は8頭身で書かれてるのですよ
それに引き換え、上方(関西)の浮世絵は6頭身で美しさより当時の雰囲気を重視してるように思いました。
これあくまでも、僕の勝手な印象ですけどね(笑)

そして僕が一番印象に残った1枚は、葛飾北濤(かつしかほくとう)の「松風村雨図」
1800年始め頃の作品なのですが、この松風村雨というのは平安時代中期、在原行平という
公家と姉妹の今でいう恋話なんですが、小倉百人一首にあるらしい歌なのです。
神戸では、いやいや僕が住んでた神戸市須磨区内で有名(笑)
なぜなら今でも衣掛町、村雨町、松風町、行平町とか関連した言葉が地名になって残ってるのです。

その時の絵を見れたのですが、実際では有り得ない内容の絵
物凄く着物が綺麗で、当時の平安時代の着物じゃ有り得ないです。
でも、江戸時代の浮世絵師が平安時代の歌を想像しながら絵にするのですから、凄いなって思いましたよ
どうやって伝えられたのでしょうね、そこが不思議です^-^)


この展覧会の様子はこちらからご覧頂けます⇒肉筆浮世絵 美の競艶

少しは楽しんで頂けたでしょうか
最後までお付き合い頂けて幸いです。



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テーマ : +おうちでごはん+ ジャンル : グルメ

15:52  |  ┣大阪  |  トラックバック(0)  |  コメント(6)  |  編集  |  Top↑

*Comment

■艶…

浮世絵は日本の傑作なんですが、あまり映画やメディアでは取りあがりませんね。
朴には深すぎてめまいがしそう^^、

大阪市美には一度行きましたが、ズーっと昔。
松本に在る浮世絵美術館も素晴らしい。

彫る人も凄いですが、刷り師もお見事ですね。
抽象的な絵は?ですが、この版画ならジッと見入られます「笑;)

良いですね、風情があって思わず謂れを探りたくなる町名。
何でもかんでも画一化された区割り町名は色気が無いですね。
朴 狸 |  2015.06.20(土) 15:26 |  URL |  【コメント編集】

肉筆浮世絵って初めて知りましたよ、版刷りの物だと思っていたんですよ
いい勉強になりました
EGUTI YOUSUKE |  2015.06.20(土) 15:49 |  URL |  【コメント編集】

■朴 狸さん

え、大阪市立美術館へ行かれたのですか
そりゃ凄いですよ、僕なんか近いのに初めてでしたから
松本の浮世絵美術館って知らなかったです。

浮世絵ってよく見るとほんと凄いですね、好きなのです。
見てるだけでニッポンって感じがしますし、当時の様子が
見れますからね

この神戸須磨辺りは平安時代に関する町名が多いのですが
住んでる人は知ってるのかな?
僕も4~5年前に初めて知りました(笑)
メタさん |  2015.06.20(土) 22:14 |  URL |  【コメント編集】

■EGUTI YOUSUKE さん

僕も同じです。
版画ばかりで、肉筆の絵があるのは今回初めて見ました。
見事でしたよ^^v

メタさん |  2015.06.20(土) 22:16 |  URL |  【コメント編集】

こんばんは。

天王寺行かれましたか!
あべのハルカス近いですよね~。

この美術館のいいところは 空いてます 笑。
でも 規模もなかなかのものだと思いませんか?

絵は好きですが 浮世絵は未知の世界です。
色んなジャンルの絵を見るのも新たな発見がるかも?ですね。

どうやら 私がパリのルーブル美術館へ行く頃に
日本でルーブル展をするみたいで ショック!(^^;)
mon tresor 2007 |  2015.06.20(土) 23:23 |  URL |  【コメント編集】

■mon tresor 2007 さん

おはようございます。

あべのハルカス、あんなに近いとは思いませんでした。
一度は中に入ってみないとダメですね

今回の浮世絵展は平日なのにそこそこ人が多かったですよ
ただね、静かに見るものなのにおばちゃんがよく喋る(笑)
携帯電話が鳴ったり、大阪なのかなって思しまいました^^;

浮世絵もいいですよ
1600年代から始まってますので、ヨーロッパの1800年代の
画家に影響を及ぼしてるのですよ

最も影響を受けたのは、なんとゴッホで「花魁」という絵があるそうです。
それにモネも「ジャポネーズ」という絵を描いてます。
細かいことは忘れたのですが、浮世絵の技法を取り入れた画家もいるとか
他にはルノアール、ゴーギャン、ドガなんかもそうらしいです。

本場パリのルーブルの方が絶対いいですよ
本物のゴッホの「花魁」が見れるかも(笑)
楽しんで来て下さいね( '∀' )
メタさん |  2015.06.21(日) 07:32 |  URL |  【コメント編集】

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